2011年10月9日日曜日

2011.10.7 最近の活動

さてさて、プールにはこんなものがあります。



  これは、まぁ色々な呼び名があるんですが(ジョイバー・フロートバー等)、要は浮き輪ならぬ、浮き棒です。浮く素材で出来ています。結構日本のスポーツクラブなんかでもよくあるやつで、泳げないかたが利用したり、泳げる方もこれにまたがったり、脇の下に挟んだりして、リラクセーションに利用したりと、まぁ用途は様々なわけですが…。

 なぜか、私の活動先のプールにはこれが異常にありまして…。しかも日本のと違って、中が空洞!さらに、そんなに頻繁に使われている様子もないものですから、1本拝借しまして(許可は得てます)、
切りました。そして、ゴム跳び用のゴム(ゴムパンツのゴム?)

これを通して…結ぶと…


こんなものが出来ました。

 ま、ここで私が何を作ったのかが分かった人は、水泳関係者か、かなり勘の鋭い人。



そうなんです。
お手製のヘルパーを作りました(^-^)これを生徒の腰につけて…



そうすると、腰が浮くでしょ?これが、初心者指導には大事なのです(写真は少し腰より上目になっていますが…)。

もうエクアドル・リオバンバに来て1カ月過ぎるのですが、みんなこれ無しで指導するから、本当にキックがヘタクソな子どもたちが量産されるわけです。第一、危ない。


じゃあここで、なぜこのヘルパーが初心者指導に必要なのかを説明すると…。

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泳げない子どもたち(キックがしっかりできない子どもたち)は、腰が絶対沈みます。で、その状態でビート板を持ったキックの練習を続けると、膝から下だけでキックを打つようになるんです。それで進むようになると、太ももの付け根から打つ、正しいキックを身につけることはなくなるわけです。

 
すなわち、「ひざ下キック」というやつで、これで進むことを覚えた子どもは、まぁ、トップスイマーになって、試合に出る確率は、限りなく「0(ゼロ)」になってしまうわけです。そういうことを防ぐために、日本のスイミングスクールではこの「ヘルパー」なるものを使用しているわけなのです。


まぁ、こっちにはあるのか無いのか知りませんし、調べてもどうせスペイン語だらけで分からないし、聞いてもこっちが言いたいことが伝わらないし、たとえ伝わっても、聞きとるのも困難な状況だったので、簡単なものですし、さっさと作ったわけです。とりあえず、試作品で5セットほど。

 一応、つたないスペイン語で用途と目的を、他のコーチに伝え、実際に私が直接指導している生徒に使用したら、まぁ、予想どおりですが、その生徒たちの腰は浮き、正しいキックをしだすわけです(そこまで簡単なわけではないですが。あえて簡単に言っています)。それを見た他のコーチたちは



貸してくれ!






と。なんと素敵で素直な反応でしょう(^-^)


一気に大盛況で、今日はさらに10個増産しました。今はちょっとしたブームです。
  大した経費をかけず(ゴムを10m買っただけ。3.5ドル)、現地にあるもので作っていますので、国際協力の手法としては、セオリー通りにできたわけです(→つまり、私がいなくなっても、製作継続可能な技術であり、原料なわけです)。
  だから、今回の事例は、どっかで発表できるな~(^-^)
  シリアの時から比べたら、やっていることはかなり地味ながら、楽しくやっております。

余談ですが、こういうのって、家族で似るものだな~と、つくづく思いました。血は争えませんな~

ではまた。





2 件のコメント:

  1. すごーーい。

    少ないコスト,しかも現地で手に入る。
    そして大きな成果。

    いやぁ~協力隊の鏡やないですかーー!!

    こんな単純なヘルパーなかったみたいですね,他のコーチの反応からすると。
    こりゃぁエクアドル水泳界の大立役者になるかも(大袈裟)

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  2. ま、まだ成果はこの後ですけどね。なんせこういう細々した補助道具がないし、そういうのを使おうという発想が乏しい…。

    これは、発展途上国の特徴かもしれませんね。日本の繊細さを痛感します。

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