2010年9月25日土曜日

2010.9.26 中国・韓国と日本


日本では、尖閣諸島沖で公務執行妨害をした中国の漁船の船長が、
不起訴処分で釈放になったそうで…。

中国からの圧力に、政府が押し切られた形になっていますね。






ふう・・・。





まるで、ジャイアンとのび太の関係ですね、日中って。





でも、これは難しい問題。






軍事力で圧倒され、経済力も日本を超す勢いの中国に対して、
強気に出れないのも、事実ですからねぇ…。
歯がゆいところですが、仕方ない…としか言えません。



誰もが中国に対して、「何様??」と思うでしょうが、
じゃあ、戦争覚悟で政府に強硬措置を取れ!
とも言えないですよね。
戦争は嫌ですものね、私たち。
これは正直な日本人の気持ち。




でも、あまりに弱気な政府の態度もね・・・
情けないですよねぇ・・・。


外交っていうのは、本当に難しいと思います…。

直接は関係ありませんが、最近、よく考えます。




それと関連して…


 
巨額のODA(政府開発援助)っていうのが、
毎年毎年国家予算に計上されています。

国際協力のためのお金を、毎年政府は開発途上国に使っているわけです。

私たちが今参加している青年海外協力隊も、
そのODA予算を使っています。


世の中では「事業仕訳」っていうことで、騒がれていますが…
たしかに、削り易いところではあるのかもしれません。


しかし・・・

研修等で、そのODAの「目的」ってやつを勉強しました。
外務省の役人に、直々に講演してもらって。

その講師の方は7つあげていました。




①困っている人を助けるのは、地球市民としての当然の行為
②国際社会の一員として負担すべき義務
③戦後の経済発展により、享受してきた恩恵に対する恩返し
④戦時中にアジア諸国に対して悪いことをした償い
⑤途上国との友好関係を築くための必要経費 
⑥世界経済の底上げを通じて、国益を追求するための一種の投資
⑦日本の製品や技術を途上国に輸出するための資金供与




簡単にすると・・・





①・②はいいとして
③太平洋戦争の後で、お金を貸してくれた国連への恩返し
④も分かりますよね。
⑤開発途上国(協力隊が行っているような国)と仲良くなるためのお金
⑥世界経済をよくして、あわよくば日本も儲けようとするための、投資
⑦もいいですよね。



⑤に関連すると、最近、マグロの禁漁の話があったでしょ?
あの世界会議の中で、
アフリカ各国が一斉に日本に味方したのは、
私たちの記憶に新しいですよね。




アフリカに対する人的・金銭的援助には、歴史と実績があり、
日本に対する「感謝」の気持ちがアフリカには根強く、
その会議のロビー活動(根回し・事前の打ち合わせ)で
功を奏したのだとか。
日本の地道な努力の結果が、この度正に現れたのだそうです。


こういった形で、ODA予算も生きていると言えるんですねぇ…。


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さぁ、前フリが長くなってしましましたが、


ここシリアに来て、「日本人はすごい!!!!」

と言われることが本当に多い。


初対面の人との会話のパターン…


「マルハバ(こんにちは)」
「アハリーン(こんにちは×2)」
「キーファック?(お元気ですか?)」
「タマーム、ハムドリッラ(ええ、元気ですよ~)」
「ミンウェーンエンテ?スィーニー?アウ、ヤーバーニー?
(あなた、どこ出身?中国人?日本人?)」
「ミン  ヤーバーン!(日本出身ですよ!)」
「オー、ムンターズ!!ヤーバーン、クワイエス!!
(おぉ!そりゃすごい!日本はめっちゃエエからなぁ!)
スィーニー、ムー クワイエス(中国はそうでもないしねぇ・・・)」



初めは大して気にしてなかったんですよ。日本でもそうでしょ?
なんとなく、中国製の野菜や冷凍餃子なんかは買わなかったり
(もちろん、悪い前例があるから当然と言えば当然なんですが)
100円ショップの調理器具(中国製がほとんど)は、
すぐ壊れるとかいうイメージとか・・・
でも、あからさまに、中国の人に対して、「中国人は・・・」みたいな
悪口めいたことは、絶対に(少なくとも私は)言いません






でも、ここ(シリア)では違うんですよ…






あからさま。悪口も評判も・・・。
本当に中国の評判は悪い。韓国はその次。
初対面で確認してくるくらいだからね。
で、飲食店とかで、日本人だけで食事をしていると・・・
周りのアラブ人がたちに、「日本人」であることを気づかれたら、
「私の子供と一緒に写真をとって!」とか
「日本から来たのよね?本当に日本人って素晴らしい!」
といった具合…
観光地なんか行ったら、さらにすごいもんね。
不思議ですよ、正直。

なんで、同じアジア人なのに、ここまで違う評判なのか??って。


でも、最近分かる気がしてきたんですよね。

実際にどちらが優れているとかは、
あまりないと思うんです、正直なところ。

でも・・・


  
倫理観を宗教に求めず、学校教育や生活そのものの中に
倫理・道徳がある日本(ないところもあるけど)。
規律は他人(神)に求めず、文化・慣習の中に根付いている日本
目があったら会釈をし、
近所だからという理由だけで、必ずあいさつする日本人
秒単位で出発する鉄道運営を可能にするほど
時間に対して、几帳面すぎるほど几帳面な日本人
絶対、仕事に遅刻しない日本人
ストレートに物を言うのが苦手だから、
やんわりと相手のペースに合わせ
そこから改善して行こうとする、控えめな性格が多い日本人
目先の利益にとらわれず、
こだわりにこだわって、良い製品を作ろうとする、
職人気質が多くて、手先が器用な日本人




そんな、「This is 日本人」を、
あいさつをせず、
自分勝手で、
時間にルーズで、
衛生管理や、製品・制作管理がテキトーで
終業時間が来たらすぐ帰ろうとする・・・
そんな国々に派遣すればどうなるか・・・。





いい評判が広がるに決まってるじゃないですか。












無論、そうでない日本の人たちもいます。

でも、そういう人たちは、あまり海外に出ようとはしないですよね?


しかも、ボランティアでの参加となると、
何かしら特技がないと参加できないから


本当に「This is 日本人」しか、
海外に出てない気がするんですよね。

それも、評判を良くする原因の1つかもしれません。








中国に関しては、華僑といわれる中国人が、
世界各国の至る所にいて、
各地に中国独自のコミュニティー(共同体)をつくって、
そこで、彼ら自身の文化を守りつつ
生活を営んでいるわけです。




日本と違い、海外居住者の分母が大きいだけに、
いい人もいれば、悪い人もいるわけです。
そんな一部の悪い人や、中国製品の質のせいもあいまって、
なかなか良い評判が得られないのでしょう・・・。






だから・・・



「This is 日本人」といった姿勢で、国際協力に携わることが、
巡り巡って日本の国益になるのかな?
  そんな気がする最近なのです。




そして・・・




そんな事業を展開してきたJICA・外務省(すなわち日本政府)は、
本当にすごいな、と思うわけです。


外交戦略っていうのは、報道されている表面上のことだけでなく、
このような地道な活動も含まれているのです。
そこを、私たち一般市民も、理解しないといけないですよね。

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ここ数年来、日本の経済は下降気味。隣の中国は急上昇。
人口も10倍違う。国力なんか、
比べ物にならないくらい劣ってるんですよ。




でもね、

繰り返すけど、世界の国々の評判からしたら、
数倍私たちの方が上な訳です。
原爆で、アメリカにひどい目にあったことも、みんな知ってる。
そこから、這い上がってきたあなたたちはすごい、と。




だからね、もっと自分たちに自信を持つべきだよな~~~~と、
つくづく思ったわけです。




そして・・・






教員として生徒に、

掃除をしっかりさせたり、
あいさつをしっかりさせたり、
宿題をキッチリ出させたり、
チームワークの大切さを教えたり、
遅刻してきた生徒を、叱ったり、
気絶するほど泳がせたりすることって、




「国際協力できる人材」を作ることになるのだな~~~と、
最近、改めて思いました。ホントに。



さ、部屋の掃除をしよう!!!ではまた。73.0kg

2 件のコメント:

  1. 久々にブログ見ました。てか、見れました。。。
    体育大会のマスゲーム指導に毎日追われてます。
    先生もがんばってますね☆
    先週から熱でたり、昨日は包丁で指ざっくり切るわで災難続きですが、体育大会本番まであと少しなので気合いで乗り切り成功させてみせます!!!
    先生もがんばってくださ~い(^-^)

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  2. 「見れました」ってどういう意味?
    体育大会、遅いんですね。包丁は、研いで「キレ」を良くした方が、指は切らないよ~~~。気をつけてね。
    いつもありがとう。

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